
外国語を身につけるためには
その全体像を知っておいて損はありません。
どこを到達点とするのか、
到達するための技術は身についているのか、
どのように技術を身につければ良いのか、
ということを書いていきます。
外国語を身につける過程を
登山に例えてみましょう。
私たちは外国語を身につけようとするときに
何かしら身構えてしまうことがあります。
それはどうも「どこまで続くか分からない山道」と
「目の前の大きな壁」に注目してしまっているようです。

私の感覚では語学の山は
この様な形をしているように思えます。
「どこまで続くか分からない山道」は
「実用レベル」に達することを目的とすることで
解決することができます。
無限に終わりの見えない作業を続けることは苦ですが、
ある程度先が見えている状態は非常に気が楽です。
私が指導してきた経験では
「実用レベル」に達するということは
いわゆる「達人」になることに比べれば
非常に短期間で達成しやすいレベルです。
全ての人が「達人」になる必要はありません。
「実用レベル」とは
全体像がだいたい分かっていて
何をどう調べれば良いか分かっているような状態です。

さて、その「実用レベル」に達するためには
最初の難関である「目の前の大きな壁」を
乗り越えなければ始まりません。
沢山の人がこの最初の「壁」という
とっかかりの部分で挫折してしまいます。
この「壁」を登るのはロッククライミングによく似ています。
知り合いのロッククライマーの話では
ロッククライミングでは
「最初の10m」が一番危険だということです。
そこを乗り越えれば
たとえ落下したとしても
「途中でひっかかることができる」
ということのようです。

この「壁」を越えるためには
プロに引っ張り上げてもらうことを
私はお勧めしています。
非常に強い精神力と時間をお持ちの方であれば
独りでも越えられる壁かも知れません。
しかし私たち凡人には
なかなか難しいのが現実です。
引っ張り上げてもらう方が
時間も労力も精神力も節約することができます。
何人もの生徒を指導したことのある先生であれば
どうやって引っ張り上げるのが最も良いか
ということをご存じでしょう。

この壁をそうやって越えることには
大きなメリットがあります。
それは、その壁を越えた後は
「自分で登っていける」ような道のりだからです。
登り道かもしれませんが、
最初の「壁」のような難所ではありません。
自分で学習を進めていけるというレベルになっているでしょう。

そうしてその後は自分で山道を登っていくことで
「全体を見渡す」ことができる高さに達することができます。
その高さこそが「実用レベル」です。

実用のレベルを到達点とし、
自分で学習を進められるレベルに達するために
先生からその技術を学ぶ、
というのが最も効率的で挫折しない秘訣です。
実用のレベルに達すれば
その後は語学ではなく
自分の専門を高めることに
注力する方が良いと思います。
自分で学習を進めることができるレベルでは
たまにプロの先生に習いながら
どんどん進めていくことができるでしょう。
語学の先生の使い方は主に
「最初の壁を乗り越える」ために
外国語を学ぶのに必要な技術を身につけることを
手助けをしてもらうことです。
ポリグロット外国語研究所 所長
