ちょっとした思いつきを
口に出してしまった、
それが全ての始まり…。
猪浦道夫の「プロと一緒に良く読むセミナー」
を開発した(株)鋭脳の語学事業部の平野君の
苦難の物語です。
不可能だと思っていること
というのは、案外やってみれば
実現できることがたくさんあります。
そのきっかけというのは
ちょっとしたつぶやきだったり
するのですから、面白い。
そうは言っても
実際に形にするまでには
多大な努力が必要なことも
言うまでもありません。
そのたった一言を発し(てしまっ)た平野君は
どのようにこのセミナーを開発したのでしょうか?
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平野貴之です。
猪浦教材を開発する仕事を半年ほど続けて
猪浦メソッドの概観がなんとなく見えてきました。猪浦先生のメソッドは
外国語を理解するための強力な思考の枠組み
であることは分かってきました。しかし、そうした外国語に関する外枠は
手に入りましたが
私のその中身は空っぽに近かったのです。
すると、外枠だけでなく
中身をどうやったら埋めていけるのだろう?
ということを思案するようになりました。そして、気がついたことがありました。
「猪浦先生が訳読するセミナーを
毎月受けられたらな〜。」ふと、そうつぶやいてしまっていました。
訳読というのは
外国語を日本語に訳しながら読む作業です。訳読をすることで
猪浦先生に習った強力な知恵を
実際に使ってみて、
身につけることができると思ったのです。自分一人でやると
どうしても怠けてしまうというか、
使ったことのない道具を
いきなり使いこなせるほど
私は器用ではありませんでした。
そのつぶやきを
荘太郎さん(社長)に聞かれてしまいました。「それいいねぇ、やってよ。」
え?
やってよ、って言われても…。それが全ての始まりでした…。
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学校を卒業してからまだ半年強、
右も左も分からない、何から手をつければよいのか
さっぱり分からない状態でした。とりあえず、企画書なるものを
初めて書いてみることにしました。…書けません…。
書いたことがないのですから
当然なのかも知れません…。何を書いて良いのか…。
何日も何を書いて良いのか分からない、
そんな状態が続きました。そんな中、とにかく量だけでも稼いで
荘太郎さんに提出してみました。
結果は…、あえなくやり直し…。
でもそんなのは悔しくて
素直に受け取ることができません。どこが悪いのか
徹底的に指摘してもらって、
今度はその指摘に沿って書いてみました。少し見返してやろうという思いも働き
今度も少し量を増やし、格好良くしたものを
書いてみました。
それを提出してみると、
一瞬不敵な笑みを浮かべた荘太郎さんは
「じゃ、これを猪浦さんに送ってみて。」
と。少し嬉しい気分になって
さっそく猪浦先生に
メールで企画書を送ってみました。それから数日…、
音沙汰がなく、どうしたのかな?
と思っているところに、荘太郎さんが現れました。「どう?猪浦さんから返事はあった?」
いえ、ありません。と答えると、
「やっぱり、ちょっと多かったかな〜。」
というセリフ。??どういうことでしょう?
「猪浦さん、ものすごく忙しいから
最初のページに要約をしっかり書いておかないと
企画書を読む時間を取ってくれないよ。」…なるほど…。
企画書を書くことが目的になってしまっていて
猪浦先生にやる気になってもらう、
そして、お客さんの役に立てるものにする
という目的を忘れていました。
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そこから、最後の頑張りをやってみました。
これで上手くいかなかったら
あとはどうにでもしてくれ!
と思いながら、気合いを入れて考えました。まず、お客さんにどうお役に立てるのか?
ということを考えました。それをしっかり考えて書いておけば
猪浦先生もやる気になってくれる
と思ったからです。そのためには、
まず自分がどうして受けたいと思ったのか
を考えてみました。
福岡出身で大分の学校を卒業したので
ずっと、いわゆる地方にいたことになります。大学では英語の論文を読む必要があったのですが
英語がとにかく苦手だったので
英語をなんとかしたかったことを思い出しました。しかし、地方というのは
とにかく情報が無いのです。良い先生に習おうと思いましたが、
どういう先生が良い先生なのかも分かりませんし
近くにいるかも分からないという状態でした。それから色々な経緯で
猪浦先生を見つけたのは良いのですが、
東京や大阪まで何度もセミナーに出かけることは
私には無理でした。地方にいる人には
地方にいるだけでそういう不利があるということを
思い出しました。
そこで、地方に住んでいる不利を無くすために
お役に立てないか、ということを考えました。それにはインターネットというものが
一番適しているように思えましたので、
オンラインセミナーにしようと思いました。インターネットならば
日本、そして世界のどこにいても交通費ゼロで
日本語で猪浦先生の授業を受けることができます。
さらに、地方にはまだ英語は少しあるのですが、
フランス語、ドイツ語、イタリア語、スペイン語など
となると、全くない、というのが現実です。そこで、様々な言語に
対応しようと思いました。
また通常は文字情報でしか手に入らないものが、
インターネットを使えば猪浦先生の生の声で
しかもセミナーに参加しているような気分で
膨大な情報量を受け取ることができる、
とも考えました。また、地方にはほとんど翻訳家がおらず
(いたとしてもどこにいるか分かりません)、
翻訳の現場のノウハウを得る
チャンスがありませんが、
それもお伝えすることができます。
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以上のようなことを書いたメールを
猪浦先生にお送りしたところ、
ついに色々なコメントを頂くことができました。そこで、そのコメントから考えた
お客さんにお役に立てることを
さらに書き込んでみました。
まず、猪浦先生のコメントもそうでしたが、
とにかく歯に衣着せぬ解説であるために
文法書や辞書などに書かれていない
踏み込んだ内容まで知ることができる
ということに気がつきました。
それから分析的読解を自発的に訓練する
というスキルを持っていない人は
通常はどんどん読解力が落ちていく
ということをお聞きしました。そうだ、そうだ、と思いました。
分析的に読むことなど滅多にありませんし、
そのスキルを持たない人が
一人でそれをカバーするのは
実際にとても難しいことです。その読解力を維持したい人に
継続的に学習する機会を
ご提供することができる
ということに気がつきました。
そして、読む文章を多様にすることで
文を前にしても怖がらずに
読み進めるようになることにも
気がつきました。そのようにして
他にも様々なメリットがあることに
気づきました。
こういった事を企画書に書き、
何度もやりとりをするうちに
猪浦先生も動いてくれるようになりました。事務所までご足労頂いて
色々と交渉させていただきました。
収録された音声ファイルが送られてきたときには
とても感動しました。自分が作り上げた企画が
現実の物となったのです。そこからもまだまだ
制作の苦難は続くのですが
それはもう今までの作業の発展版ですから
新しい企画を立ち上げる苦労に比べれば…。
こうして2008年4月に開始したセミナーですが
非常に多くの方に喜んでいただいて、
また(個人宛にも!)激励のメールや応援を頂いています。最初は思いつきで始まったように思えた
この「プロと一緒に良く読むセミナー」ですが、
よく考えてみれば、昔からずっと考えていたことを
実現したのではないかと思えます。多くの方にこの訳読のセミナーによって
中身の詰まった外国語の力を
身につけていただきたいと思っています。